帰納
個別の経験的事実から一般的な法則・パターンを抽出する推論形式。演繹とともに推論の二大形式とされる。
基本構造
観察1: このカラスは黒い
観察2: あのカラスも黒い
観察3: そのカラスも黒い
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結論: すべてのカラスは黒い
前提が真であっても結論が必ず真とは限らない(蓋然的推論)。これが演繹との根本的な違い。
限界
- 観察できる事例は常に有限で偏っている
- 未観察の領域については何も保証しない(ヒュームの帰納の問題)
- 日常的な速度の世界しか経験できないため、光速付近の現象には純粋な帰納では到達できない
反実仮想による拡張
反実仮想を導入することで、観察不可能な事例を想像上で「サンプル」に追加し、帰納の経験的限界を仮想的に拡張できる。思考実験はこの仕組みを活用した方法論。