マルチエージェント協調
複数のAIエージェントが対等な立場で協調し、互いにコミュニケーションを取りながらタスクを達成するパターン。エージェントオーケストレーションの一形態だが、中央集権的な制御ではなく、分散的な自己調整を特徴とする。
サブエージェントとの違い
サブエージェントは「部下に仕事を投げて報告を受ける」モデル。マルチエージェント協調は「チームで議論して結論を出す」モデル。
| 観点 | サブエージェント | マルチエージェント協調 |
|---|---|---|
| 通信 | メインへの報告のみ | エージェント同士が直接通信 |
| 調整 | メインが全て管理 | 共有リソースで自己調整 |
| 関係性 | 階層的(親子) | 対等(ピアツーピア) |
| 向いている用途 | 結果だけ欲しいタスク | 議論・相互批判が必要なタスク |
有効な場面
- 複数視点でのレビュー: セキュリティ、パフォーマンス、テストカバレッジなど異なる観点を同時に検討
- 競合仮説の検証: 競合仮説テストによる原因特定
- 設計の相互批判: 単一視点では見落としがちな問題の発見
課題
- ファイル競合: 複数エージェントが同じファイルを編集すると上書きが発生
- 調整オーバーヘッド: コミュニケーションコストが発生
- コスト増大: 各エージェントが独立したインスタンスを持つためトークン使用量が増加
対策
- タスク分割時に担当ファイルを明確に分ける
- 共有タスクリストによる自己調整
- 本当に協調が必要か再考する(結果だけ欲しいならサブエージェントで十分)
関連
- エージェントオーケストレーション - 複数エージェントの協調パターン全般
- サブエージェント - 階層的な委譲モデル
- タスク委譲 - タスクを他に引き渡すパターン
- 並列開発 - 人間のチームでの並列作業
- 競合仮説テスト - マルチエージェント協調が有効な調査手法